MV・PV制作時に役立つ動画編集者のデータ管理・保存マニュアル
はじめに
皆さんこんにちは。IZM.pro | イズムプロ 編集部です。
MV・PV制作時には必ずデータを管理する・保存するという工程が生じます。
せっかく良い素材が撮影できても、良い編集ができていてもデータをなくしてしまったり、クラッシュしてしまったり、誤って削除してしまった場合、そのデータをクライアントに届けられなくなってしまいます。
データの管理はクリエイターにとっての義務となる作業です。
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今回はアーティストのミュージックビデオや企業のプロモーションムービーなど映像コンテンツを数多く制作する IZM.pro | イズムプロ が普段行っている映像データの管理方法をご紹介します。
今回は大きく撮影終了時と編集時、納品後の3つに分けてご説明してしていきます。
適切なデータの管理方法が分からない方や経験者、プロの方でもデータ管理方法を見直したい方はぜひ参考にしてみてください!
撮影終了時編
まずデータ管理が必要になるタイミングは撮影終了時です。
カメラで記録したSDカードやSSDの撮影データを編集用時に使用するメディアに移す必要があります。
SDカードを直接PCにさして編集もできますが、避けた方が良い理由が一つあります。
一つ目は、 SD カードは速度が遅いため編集の処理速度が低下してしまいます。
編集はかなり重い作業になるので高速でデータの転送ができる外付けの SDD などを使用するようにしましょう。
二つ目は、データの破損やノイズが乗ってしまう場合があります。
SD カードは一時的に記録するためのものなので、編集などの長期にわたる作業を行うときは必ずデータを HDD や SSD に保存するようにしましょう。
SD カードは長期保存には向かないものなので、撮影したデータはすぐにバックアップを必ず取りましょう!
バックアップとは、大切なデータを失わないためにメインの保存場所とは別の場所にコピーすることです。
なぜバックアップを取るのかというと、メインのデータが破損してしまったり、紛失や水没してしまった際でもクライアントワークに支障をきたさないようにするためです。
バックアップを取る際にはフォルダ名をわかりやすくしておくことをお勧めします。

- 撮影した日にち
- クライアント名
- 案件名(種類)
- データの内容
これらをフォルダー名にすると、後から探す際にすぐにこ見つけるとができるので、とても便利です!
私たちが普段使用しているバックアップ用、編集用メディアはこちらです。
バッファロー 外付けハードディスク 4TB

長期的に保存するデータやとても大きなサイズのデータを保存する際にはこのHDDを使用しています。
この HDD のいい点は安く購入できることです。
4TB で15,000円で購入することができます。
さらに大きな 6TB や 8TB も販売されていますが、 HDD 自体が壊れてしまった際に大量のデータが一度に壊れてしまうという懸念点があります。
データが増えるごとに購入数が比較的多くなってしまいますが、 4TB の外付け HDD をおすすめいたします!
SanDisk SSD 1TB

SSDのメリットは高速でデータを転送することができる点と、衝撃に強いという点が挙げられます。
しかし、SSD は HDD に比べて高価という点がデメリットとして挙げられます。
先ほど挙げたバッファローの HDD は 4TB で15,000円でしたが、 SSD の場合 4TB で約60,000円もします。
SSD の使用をおすすめするタイミングは、出先で編集やバックアップをしたい時です。
大きいデータを持ち運ぶ際に、衝撃に強くコンパクトという点が大きなメリットになります!
1つ持っておくと SSD 無しの生活が考えられないほど便利です。
編集時編
続いては編集時のデータ管理方法を紹介します。
編集時にはソフトごとに編集データを保存するプロジェクトファイルというデータが生じます。
プロジェクトファイルとは編集データの設計図のような役割をになっています。
- どの動画や写真を使うのか
- 素材をどの順番で並べるのか
- どんなエフェクトを使うのか
- BGM や音声をどのように出力するか
このような編集情報が全てまとめて保存されているのがプロジェクトファイルというものです。
しかし、プロフェクトファイルには映像データや音声データは一切保存されていません。
プロジェクトファイルのみを作業したい PC に移しても作業することができないのです。
別の PC や他の編集者と編集データを共有する際には、プロジェクトファイルと共に使用した素材を共有するようにしましょう。
プロジェクトファイルを保存する際はできるだけ高速でデータ転送ができる場所に保管しましょう。
保管されている場所によって編集作業のサクサク度が大きく変化します。
一番のおすすめは PC の内蔵ストレージです。
PC 内を圧迫させたくない場合方や余裕がない方もいらっしゃると思います。
その場合は、外付けの SSD や安定して使用のできる HDD に保存するようにしましょう!
プロジェクトファイルが消えてしまうと頑張って編集した時間が全て水の泡になってしまいます。
プロジェクトファイルは定期的に複製して保存し、オートセーブ機能も活用しましょう!
納品後編
無事編集データの納品が完了したら、納品データもしっかりと管理しましょう。
納品したんだから消してもいいよね?
そう思うクリエイターさんもいらっしゃるかもしれません。
しかし、納品後も緊急で修正が必要になるケースやリサイズしての使用などデータの微修正を頼まれる機会が多々あります。
制作のプロとして、そういったお客様の声には必ずお応えできる体制を整えておくことは我々 IZM.pro | イズムプロでは徹底しています。
そんな急用にもお答えするべく、映像のプロジェクトファイル、撮影データはしっかりと保管しましょう。
IZM.pro | イズムプロでは今まで撮影した映像データを全て保管しています。
保管庫の総データは100TB近くあるかと思います(笑)
保管する際には必ずメディアには
- 撮影案件名
- 撮影日時
を明記しましょう。
データの量が増えるにつれて何をどこにしまったのかわからなくなることを防ぐことができます。
おわりに
今回は IZM.pro | イズムプロ が行っている映像データの管理方法をご紹介しました。
MV制作やPV制作など映像制作にまつわるすべての工程における管理方法をご紹介させて頂きました。
皆さんもぜひ参考にして、データを安全に管理し思い思いの映像制作を行ってください。
IZM.pro | イズムプロ では実際の撮影風景もYouTubeにて公開しています!
映像現場の空気感を感じたい方や IZM.pro | イズムプロ に関心を持っていただいてる方はぜひご覧ください。
IZM.pro | イズムプロ の撮影風景はこちら
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ぜひご自身のスキルアップに役立ててください。