
【初心者向け】MVの編集工程を読み込みから書き出しまで一挙ご紹介!
- 編集技術
はじめに
みなさんこんにちは!IZM.pro編集部です。
私たちは今までに数多くのMVを制作してきました。
映像制作で重視されがちなのは撮影ですが編集によって完成する映像の雰囲気は大きく変化します。
今回はMVの編集工程をみなさんにご紹介したいと思います!!
IZM.proではメンバー全員がAdobe Premiere Proを主な映像ソフトとして使用しています。
今回ご紹介する環境は
- Windows 11
- Adobe Premiere Pro 2025 v.25.2.3
を使用しています!!
映像素材は
- SONY α7sⅢ
- 4K
- 60fps
- Log
にて撮影をしています。
それでは早速Premiere Pro起動していきましょう!
Premiere Pro 起動
まずPremiere Proを開くとこのような画面が出てくると思います。

左上の新規プロジェクトをクリックしてプロジェクトを作ります。
プロジェクト名は(日付+曲名)にしておくとわかりやすいのでおすすめです!
保存場所は容量に余裕のある内部ストレージやSSDに保存しましょう。
(内部ストレージやSSDを保存場所にすると、サクサク編集ができます。)
プロジェクト名と保存場所を決めたら読み込みモードをスキップにチェックを入れて作成ボタンをクリックします。
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この後、
- プロジェクトパネル
- シーケンスパネル
- Lumetriカラーパネル
- Lumetriスコープパネル
という言葉が出てきます。
Premiere Proの編集画面に見当たらない方は画面上部の ウィンドウをクリックし、それぞれの名前の左側にチェックが入っているか、確認してください!!
映像素材と音源を読み込む
編集の画面が開けたらまずはデータの読み込みを行います。

画面左上から ファイル > 読み込み
を選択し、撮影したデータを選択してPremiere Pro内に読み込みます。

読み込めたらプロジェクトパネル内に素材が並んでいます。
素材が並んでいる部分をプロジェクトパネルと言います。

同じ要領でMVに使用する音源も読み込みます。
シーケンスに並べる
続いてシーケンスに素材を並べていきます。
シーケンスとは、画像内の青枠がついているパネルを指します。

プロジェクトパネルから使用したい音源と素材をドラック&ドロップします。
今回は音源に合わせて歌っているシーン3カットを並べました。
青は映像素材、緑が音源です。青色の波形は映像素材の音です。

シーケンス設定
素材を並べたら編集作業を始める前にシーケンスの設定をする必要があります。
今回はスロー編集をすることを考慮して撮影時に60fpsで撮影を行いました。
シーケンスの設定は最初に入れた素材に応じて設定が決まるので現在のシーケンス設定は
- 4K
- 60fps
のシーケンスになっています。
映画のような雰囲気のMVに仕上げたいため、映画でよく用いられる23.976 fpsで映像を作ろうと思います。
まずシーケンスパネルをクリックして選択された状態にします。(シーケンスパネルの周りに青枠がついていれば選択されています。)
次に画面上部 シーケンス > シーケンス設定 を選びます。

上から二番目の項目を(23.976 フレーム/秒)に変更し、右下のOKボタンをクリックします。
以上でシーケンス設定は
- 4K
- 23.976 fps
に変更されました!
ではお待ちかねの編集作業に参りましょう!
音合わせ
MVの編集作業のまず最初は音合わせです。
音合わせとは編集上の音源の位置と映像素材の中で流れている音源のタイミングを合わせることです。
まず、その曲の転調している部分や歌いだし一文字目のタイミングなど、自分でわかりやすい場所を決めて、マーカーを打ちます。(マーカーはシーケンス上で素材を選びキーボードの “M” を押すことで打てます。)

それぞれマーカーを打てたら音源に合わせていきます。
素材を左右にドラッグすることで移動することができます。

音源のタイミングと、映像内の音源のタイミングを合わせたらカットをしていきます。
ここからは素材の位置をずらしてしまうと口の動きと音源がずれてしまうので注意しましょう!
音合わせをしたら音源の左側にある ”S” (ソロ) をクリックして、音源だけが聞こえる状態にしておきましょう。

カット

素材のカットはレーザーツールを使用します。
ツールの中からカミソリマークのレーザーツールを選択します。
この状態で素材をクリックすると素材に切れ込みを入れることができます。

切れ込みを入れたら選択ツールを選択し、素材の始まりや終わりをドラッグして調整します。

ここで映像全体の構成を決定します!
エフェクトなどを適用したい方はこのタイミングでそれぞれ編集を行ってください!!
色編集
今回はLogという方法で撮影しているため映像素材がすべて薄い色の状態になっています。
ここから色編集を行っていきます。
色編集にはカラーコレクションとカラーグレーディングというものがあります。
カラーコレクション
カラーコレクションとは映像をより自然な色味に近づけるために調整することを目的としている作業です。
カラーグレーディング
カラーグレーディングとは映像の雰囲気を作り出すために色味を調整する目的の作業になります。
今回はカラーコレクションの方法のみご紹介いたします。

まず、プロジェクトパネルの右下にある新規項目をクリックし、調整レイヤーというものを選択。出てきたウィンドウのOKボタンをクリックしてください。

プロジェクトパネル内にある調整レイヤーを素材を並べる要領でシーケンスに並べます。
この際に、シーケンスの一番上に並べるようにしましょう。
(シーケンスパネル内の紫色が調整レイヤーです。)

次にシーケンスに並べた調整レイヤーをクリックし、Lumetriカラーパネル(画像内右上)をクリックします。

基本補正の中にあるLUT設定やクリエイティブの中にあるLookから最も現実の色に近いものを選びます。
今回はSONYで撮影を行っているため、SONY純正のLUTをHPからダウンロードし、適用しています。

Logで撮影するメリットとして、
- 色調整をしやすくなる
- ダイナミックレンジが広くなる
という点が挙げられます。
ダイナミックレンジが広くなることで、明るい部分から暗い部分まできれいに撮影することができます。 Lumetriスコープパネル(左上のグラフ)を元にカラーコレクションを行うとレンジを最大限に引き出すことができるのでおすすめです!

今回はかなり簡単にざっくりご紹介しますが、左側のグラフは上にも下にもつかない範囲で出来るだけ広がるように基本補正の数値を調整します。
右側の丸いグラフは中央の白いモヤモヤが6方向まんべんなく広がるように調整するときれいにカラーコレクションを行えます。
(かなり大雑把な説明なので、近日色編集についてさらに詳しい記事をアップします…)
しかし、大事なのは映像がきれいであることを忘れてはいけません!
このグラフは参考程度に見ながら様々な調整をしてみることがステップアップのカギです!!

こちらが色編集前です。
左右のグラフが中央に集まっていて映像の色も薄いのがわかると思います。

こちらがカラーコレクション後です。
左右のグラフがまんべんなく広がり、ダイナミックレンジを最大限に活用している状態になります!
以上がカラーコレクションの方法になります!
ここからは調整レイヤーを素材の長さ一つひとつに合わせてカットしていき、その素材に合ったカラーコレクションを行ってください。
同じ素材でも光の当たり方や周りの環境によって色が異なるので、それぞれ丁寧に色編集をするようにしましょう!!
書き出し
色編集を終えたら映像は完成です!
最後に書き出しを行い、一つの映像のデータにしていきます。
画面左上の書き出しをクリックしてください。

この画面では
- 映像の名前
- 映像を書き出す場所の指定
- 映像の形式
を設定します。

ファイル名は、 (日付+曲名.mp4)にしておくと、修正などがあった際にデータが混ざらないのでおすすめです!
書き出す場所は容量に余裕のある内部ストレージやSSDを指定しましょう!
(内部ストレージやSSDに書き出すと、安定して高速に書き出しを行えます。)
プリセットは、Match Source - Adaptive High Bitrate
形式は、H.264を選ぶと最高品質の一般的な形式で書き出すことができます。
それぞれ設定ができたら最後に右下の書き出しボタンをクリックし、書き出しが終わるのを待ちましょう!!
書き出し終了後、指定した場所を開き、問題なく映像が書き出されているかを確認してください!
以上がMV編集の工程になります!

こちらは実際にMVを編集した際のシーケンスです!
かなり細かくさまざまな素材を組み合わせて一本の映像が作られているのがわかると思います。
おわりに
このようにMVの編集はたくさんの工程があります。
さらに、音楽の雰囲気やテンポに合わせて映像を組み合わせてエフェクトをかけることもあります。
一言に編集といっても撮影以上に時間がかかり、考えることもたくさんあるのです。
ぜひ編集もマスターして素敵なMVをたくさん作ってみてください!
IZM.proのInstagramには私たちが制作したMVが並んでおりますのでぜひフォローしてみてください!!
それでは!!